ナカモトサトシとはどのような人物なのか?ビットコイン発展の歴史

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ビットコインの創始者とされる「ナカモトサトシ」という名前は、暗号通貨(仮想通貨)取引をしている人ならだれもが知っているでしょう。しかし、その素性は謎に包まれています。もともとビットコインは、ナカモトサトシが発表した論文に基づいて開発されました。従来の法定通貨や電子マネーとは違った仕組みは、画期的なものだったのです。ビットコインはどのような人物によってつくられたのか、論文発表後どのように発展してきたのか解説していきます。

ナカモトサトシとはどのような人物なのか?

「ナカモトサトシ」は、ビットコインの仕組みを考案した人物として知られています。しかし、実際にはどのような人物なのかわかっていません。素性については謎が多く、個人なのかチームなのかも不明です。ここでは、ナカモトサトシという人物の謎に迫ってみます。

ビットコインの誕生

ビットコインは、ナカモトサトシという人物がネット上で発表した論文がきっかけで誕生しました。論文は「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」というタイトルです。注釈を含め9ページという短い論文のなかで、ビットコインの取引方法やプルーフ・オブ・ワークシステム、ネットワーク実行の手順などを解説しています。

この論文で発表されたP2P電子マネーの仕組みは、これまでの電子マネーの常識を覆すものでした。この論文を基に、最初の暗号通貨(仮想通貨)であるビットコインが誕生したのです。以後、ビットコインは通貨として普及し、さらにブロックチェーン技術を利用したさまざまな暗号通貨(仮想通貨)が開発されました。ナカモトサトシが考案したビットコインは、2018年現在通貨としての価値が上昇し、世界中で取引されています。

ナカモトサトシとはどのような人物?

ナカモトサトシという人物がビットコインの創始者だということは、よく知られている事実です。しかし、実際にどのような人物なのかは不明のままです。日本人のような名前ですが、国籍が日本なのかもわかっていません。これまでもナカモトサトシを名乗る人物が何人も出てきましたが、本人であることを裏付ける証拠は見つかっていないのが現状です。

「ナカモトサトシ」という名前は、そもそも偽名なのではないかといわれています。個人ではなくチームなのではないかという説もあります。また、日本人のような名前ですが、日本人だという証拠はありません。これまで日本人の学者、オーストラリア人投資家、日系アメリカ人など、多くの人物がナカモトサトシなのではないかと噂(うわさ)されてきました。しかし、いずれの人物も本人がナカモトサトシであることを否定しています。さまざまな憶測が飛び交うなか、この人がナカモトサトシであるという決定的な証拠は見つかっていません。

ビットコイン理論の概要と優れた点

ナカモトサトシが発表した論文は、2018年現在もネット上で閲覧可能です。日本語訳も公開されているため、気軽に読むことができます。ナカモトサトシが発表したビットコイン理論とはどのようなものなのでしょうか。

ビットコインの仕組み

ビットコインは従来の法定通貨や電子マネーとは異なり、中央管理者が存在しない通貨です。取引承認はP2Pというネットワーク技術により、世界中のパソコンを通じネットワークで行っています。取引記録はブロックチェーンに記録され、ビットコインのユーザーに共有される仕組みです。P2Pを利用することで、取引が正常に行われたのかを全員で監視することができます。

論文の概要

ナカモトサトシが発表した論文には、P2Pシステムを利用した電子的な通貨取引における問題点と解決策が紹介されています。従来の電子的な通貨取引は金融機関による介入が必要でした。しかし、金融機関が介入すると送金コストがかかるうえ、送金に時間がかかることが欠点です。さらに、中央管理者がいても、完全に詐欺を防ぐことができないという問題点もありました。

そこで、電子的な通貨取引の問題を解決するために、P2Pシステムを採用した通貨取引を考案しました。P2Pとは、ネットワークに接続された不特定多数の端末同士が直接データをやり取りするシステムです。P2Pを利用すれば特定の金融機関を介さずに取引できるため、個人間でスムーズな送金が可能となります。取引情報はP2Pの仕組みを利用して公開され、承認・管理されます。承認作業が成功すると、ユーザーには報酬が支払われるという仕組みです。報酬があることで、承認者に経済的なインセンティブを与えることができます。

ビットコインの優れた点

ナカモトサトシの論文が発表される以前、電子データは中央管理者なしでは不正取引を回避できないとされていました。しかし、ビットコインは取引情報を公開することにより、不特定多数のユーザー同士で正当性を検証することが可能です。取引データの改ざんには莫大(ばくだい)な計算コストがかかるだめ、ほぼ不可能となっています。

また、取引を記録しているブロックチェーンは分散型台帳です。一つの場所にデータが集約されているわけではないので、物理的な攻撃は不可能です。また、データは世界中に分散されているため、だれかがデータを改ざんしたとしても、不正はばれてしまいます。システムの透明性が高く、多重払いが発生しない仕組みになっているのです。

論文発表後ビットコインはどのように発展したのか?

ナカモトサトシの論文発表後、ビットコインの最初のブロックが作られ、取引が開始されました。ビットコインはどのように誕生し、発展していったのでしょうか。

ブロックの誕生と取引開始

ビットコインの最初のブロックは、論文発表から2カ月後の2009年1月3日にナカモトサトシ本人によって作成されました。そして、2009年1月12日、ナカモトサトシからソフトウェア開発者のHal Finneyへビットコインが送金されました。これが世界で最初に行われたビットコインによる送金です。さらに、2009年10月12日には、ビットコインが初めて法定通貨と交換されました。実際の店舗における決済としては、2010年5月22日に1万BTCでビザ2枚(約25ドル)の決済が行われた取引が最初です。このようにビットコインは、短期間で通貨としての地位を獲得していきました。

ビットコイン価格の上昇

ビットコインが誕生した当初、通貨としての価値はゼロでした。しかし、2009年10月5日にはビットコインの価値が初めて示され、1ドル1309.03BTCの価値が付きました。日本円では、約0.07円1BTCの価値です。その後、ビットコインの価値は上昇し続け、2011年6月12日にはビットコインの終値が1489円まで上昇。2013年12月5日、ビットコインは一時12万7800円で取引されます。さらに、2017年12月8日には1BTCが一時235万517円の史上最高値を記録しました。

取引所の開設

2014年4月頃から、日本で取引所が続々と開設されました。このころにはビットコインの終値も1BTC4万円台まで達し、取引所のユーザー数も増えていきます。同年9月にはビットコインによる決済サービスも始まり、日本でも徐々に通貨として認められるようになっていきました。2018年現在では、現物取引のほかFX取引も行われ、投資対象として取引されることが多いのが現状です。

ナカモトサトシの正体はいまだ謎のまま

ビットコインはナカモトサトシという人物により考案された管理者不在の暗号通貨(仮想通貨)です。しかし、創始者であるナカモトサトシがどのような人物なのかは、いまだに謎に包まれています。ナカモトサトシが発表した論文には、ビットコインの技術的な仕組みが詳しく述べられています。論文発表後、ナカモトサトシは最初のブロックを誕生させ、送金取引を行いました。そこからビットコインの歴史が始まったのです。ビットコインは急速に価格が上昇し、2018年現在世界中で取引されています。

 

参考: