お金を集める新たな戦略、ICOとは何か?

暗号通貨を知る

ICOという言葉を知っているでしょうか? 2017年に最も注目されていたStatusのICOでは、350億円以上という巨額な資金調達に3時間で成功しました。このように多くの企業が株式に代わる新たな資金調達方法としてICOに注目しています。ICOとはどのようなものか、基本的なことを見ていきましょう。

ICOとは何か?

ICOはInitial Coin Offeringの略称で、直訳的に説明すれば「最初に(Initial)暗号通貨(仮想通貨)(Coin)を売り出すこと(Offering)」です。つまり、ICOとは資金調達を目的として企業が独自の暗号通貨(仮想通貨)(トークン)を発行することです。いままで企業が株式を発行していたように、暗号通貨(仮想通貨)を発行して資金を調達するクラウドファンディングのようなもので、トークンセールとも呼ばれます。

例えば、アソビモ株式会社という企業が「ASOBI COIN」という独自トークンを発行しています。このトークンを利用すれば、アソビモ株式会社が提供するプラットフォームで通貨として使用できます。デジタルコンテンツを購入してユーザー間で取引したり、ゲーム内のアイテムを購入したりできます。ゲーム関連の大きな企業が運営しているので信頼度の高いICOと言えるでしょう。また、トークン自体に具体的な用途があるので、需要が生まれやすく、上場したあとに価格が上昇する期待があります。もちろん上場するかどうか、価格が上がるかどうかは不確定な部分でもあります。なお、暗号通貨(仮想通貨)における上場とは、取引所でトークンがだれでも売買できる状態になることです。

ICOを利用するメリットは何か?

ICOによって発行されるトークンはどこが他の投資商品よりも優れているのでしょうか。

  • 先行者が有利、トークンが10倍、100倍になる可能性を秘めている

ICOは、株式で言えば上場前の株式に投資できるようなもので、格安でトークンを手に入れることができます(プレセール)。最安値でトークンを買うことができれば、将来的に10倍、100倍に価格が上昇する可能性を期待できます。

  • トークン自体を売買できる

トークンが上場されれば他の暗号通貨(仮想通貨)と同様に売買取引をすることができます。しかし、ICOに関しては必ず上場するという保証はありませんので、投資前にホワイトペーパー(暗号通貨(仮想通貨)の事業計画)を熟読することが重要になってきます。

  • プロジェクトによって株主優待のようなサービスを受けられる

トークンを購入することで株主優待のような特別なサービスを受けられる場合があります。例えば、先ほどのASOBI COINの場合、デジタルコンテンツを購入するときにASOBI COINで支払えば、法定通貨で支払うよりも安い、割引価格が適用されるメリットがあります。

ICOを利用するうえでの注意点

どんな投資にもリスクはあります。それはICOでも同じなので自己責任で投資する必要があります。例えば、運営会社が倒産してしまったり、資金を集めて実施する予定のプロジェクト自体が失敗し、トークンが無価値になってしまったりする可能性もゼロではありません。

また、トークンをバラまいてお金を集めるだけ集めて逃げてしまう詐欺行為も存在します。犯罪につながる可能性を考慮してか、2017年9月、中国政府は中国国内のICOを禁止しました。理由は金融詐欺、ネズミ講などの犯罪の疑いがあるからというものでした。

ICOのチャンスはますます広がる!

コンサルティング事業のPwCとスイスのクリプトバレー協会が共同で発表したレポートでは、2018年の1月から5月までのICO資金調達額は137億ドル以上と報告されています。2017年一年間のICO資金調達額が70億ドル以上なので、すでに2倍近くの額に到達しています。このような情勢に対し、各国政府では規制に乗り出すところもあり、G20でもICOの規制について議論がされています。

暗号通貨(仮想通貨)の市場自体がまだ未成熟で各国政府の対応もさまざまですが、ICOの勢いが収まる様子はないようで、これからますます過熱していくことが予想されます。ICOのメリット、デメリットを理解して有効活用を考えてみるのはいかがでしょうか。

参考: